【令和元年発表】不法滞在者(オーバーステイ)が多い国TOP10‐法務省データ過去5年分のまとめ。
法務省から発表された不法残留者数のデータ(過去5年分)を簡単にまとめ直したものです。
各年のトップ10と、不法残留者が増加している国がわかります。
オーバーステイ状態にある「不法滞在者」には3種類(不法入国者、不法上陸者、不法残留者)あります。
ここでは『不法残留者』についての情報をお伝えします。
目次
過去5年を見比べるてわかること
過去5年間のデータを見比べると、特徴があります。
次の4点です。
- 不法残留者数は増え続けている
- 不法残留者が急激に増えた国がある
- 上位に意外な国がある
- TOP10から姿を消した国がある
不法残留者数は増え続けている
不法残留者数の総数は、5年間で16,195人増加しています。
まったく減ることがなく、増え続けています。
年度 | 不法残留者総数 |
令和元年(7月) | 79,013 |
平成31年(1月) | 74,167 |
平成30年(1月) | 66,498 |
平成29年(1月) | 65,270 |
平成28年(1月) | 62,818 |
不法残留者が急激に増えた国がある
国籍別ではベトナム人不法残留者の増加が目立つようになりました。
ベトナム人の不法残留者は平成28年には3809人でしたが、令和元年には13325人まで増加しています。(令和元年には不法残留者総数1位)
不法残留者数上位の意外な国とは?
不法残留者の国籍で、平成31年まで不動のトップだったのは韓国です。
一般的な不法残留のイメージでは、中国人やフィリピン人ではないかと思います。
実は韓国だったんですね。
TOP10から姿を消した国とは?
ベトナム人の不法残留者が増える一方で、TOP10から姿を消した国があります。
ブラジルです。
でも、よく見ると平成31年まで983人→959人→976人→938人と推移しています。
とりたてて人数が減少したわけではありません。
年度別不法残留者総数ランキングTOP10
令和元年7月1日のTOP10
不法残留者の総数は79,013人です。
ベトナムが韓国を抜き第1位となり,インドネシアが台湾を抜き第6位に。
また長らく第10位であったブラジルがトップ10から外れ,新たにスリランカが第9位に入りました。
順位 | 国籍 | 不法残留者総数 |
1 | ベトナム | 13,325 |
2 | 韓国 | 12,663 |
3 | 中国 | 10,822 |
4 | タイ | 8,040 |
5 | フィリピン | 5,837 |
6 | インドネシア | 3,954 |
7 | 台湾 | 3,753 |
8 | マレーシア | 1,848 |
9 | スリランカ | 1,029 |
10 | シンガポール | 1,004 |
その他 | 16,738 |
出典:法務省プレスリリース 本邦における不法残留者数について(令和元年7月1日現在)
平成31年1月1日のTOP10
ベトナムが中国及びタイを抜き第2位になりました。
順位 | 国籍 | 不法残留者総数 |
1 | 韓国 | 12,766 |
2 | ベトナム | 11,131 |
3 | 中国 | 10,119 |
4 | タイ | 7,480 |
5 | フィリピン | 5,417 |
6 | 台湾 | 3,747 |
7 | インドネシア | 3,323 |
8 | マレーシア | 1,808 |
9 | シンガポール | 1,021 |
10 | ブラジル | 938 |
その他 | 16,417 |
出典:法務省プレスリリース 本邦における不法残留者数について(平成31年1月1日現在)
平成30年1月1日のTOP10
不法残留者の総数は66,498人です。
平成29年1月1日現在から,国籍・地域及び順位に変化はありません。
中国,タイ,ベトナム,マレーシア及びブラジルの5か国・地域は増加し,その他の5か国・地域は減少しています。
順位 | 国籍 | 不法残留者総数 |
1 | 韓国 | 12,876 |
2 | 中国 | 9,390 |
3 | タイ | 6,768 |
4 | ベトナム | 6,760 |
5 | フィリピン | 4,933 |
6 | 台湾 | 3,784 |
7 | インドネシア | 2,076 |
8 | マレーシア | 1,784 |
9 | シンガポール | 1,034 |
10 | ブラジル | 976 |
その他 | 16,117 |
出典:法務省プレスリリース 本邦における不法残留者数について(平成30年1月1日現在)
平成29年1月1日のTOP10
不法残留者の総数は65,270人です。
順位 | 国籍 | 不法残留者総数 |
1 | 韓国 | 13,265 |
2 | 中国 | 8,846 |
3 | タイ | 6,507 |
4 | ベトナム | 5,137 |
5 | フィリピン | 5,082 |
6 | 台湾 | 3,887 |
7 | インドネシア | 2,222 |
8 | マレーシア | 1,761 |
9 | シンガポール | 1,046 |
10 | ブラジル | 959 |
その他 | 16,558 |
出典:法務省プレスリリース 本邦における不法残留者数について(平成29年1月1日現在)
平成28年1月1日のTOP10
不法残留者の総数は62,818人です。
順位 | 国籍 | 不法残留者総数 |
1 | 韓国 | 13,412 |
2 | 中国 | 8,741 |
3 | タイ | 5,959 |
4 | フィリピン | 5,240 |
5 | ベトナム | 3,809 |
6 | 台湾 | 3,543 |
7 | インドネシア | 2,228 |
8 | マレーシア | 1,763 |
9 | シンガポール | 1,055 |
10 | ブラジル | 983 |
その他 | 16,085 |
出典:法務省プレスリリース 本邦における不法残留者数について(平成28年1月1日現在)
不法残留者の在留資格は何だった?
過去5年分の不法残留者数が多い国ランキングでした。
ちなみに不法残留者の在留資格は『短期滞在』が圧倒的に多く、過去5年のデータでは全体の6割以上を占めています。
観光客として来日し、そのままオーバーステイという流れです。
近年ではタイ人の『ニセ観光客』からの不法就労というニュースもありました。
雇用する側が気をつけなければいけないのは、不法残留者を雇用しないこと。
今は不法残留者と知らずに雇用しても罪に問われます。
知らなかった!が通用しない、そんな時代に突入しているんですね。